2009年9月9日水曜日

小田原 十郎梅新作メニュー

 小田原の特産品のひとつ「十郎梅」の梅干しを使った8品の新作メニューを、ヒルトン小田原富士屋ホテルホテル大箱根のシェフが考案しました。
 9月8日、ヒルトン小田原リゾート&スパ(小田原市根府川)において、そのお披露目と試食会が回催されました。

 小田原市では平成20年6月から「小田原・十郎梅ブランド向上協議会」が始動、商い創造研究所の松本大地さんをプロデューサーに、JA、生産者、加工業者、商工会議所などが連携し、そのブランド化を研究し、今回は十郎梅を使った料理メニューの開発が行われた。 
ヒルトン小田原からは、十郎梅の果肉とエシャレット、シソなどをバターに練りこんだ「梅バター」、フランスパンに、十郎梅入りのマヨネーズバターを挟み込んだ「梅フランス(パン)」、手打ちのパスタ麺に十郎梅を混ぜ込んだ桜海老入り「梅パスタ
ホテル内のショップで販売
 箱根・富士屋ホテルからは、梅干の果肉を具にして、おむすびのカタチに焼き上げた「相州十郎梅のおむすびパン」、梅の香りのするカレールーに、地場産のアジフライと玉ねぎフリッターをトッピングした「小田原カレー
 ホテル大箱根からは、ミラノ風リゾットの上に野菜と梅ソースを添えた地場白身魚のポワレズワイガニの梅酢ソース添え、そして箱根の水を使った水ゼリーの中に、十郎梅を浮かべ、梅酢ソースをかけた「十郎梅の水ゼリー」
 いずれも、各ホテルのレストランなどで9月9日からメニューが始まります。
箱根・富士屋ホテルのメニューは、同ホテルがプロデュースする小田原ラスカ2Fの「フュージョンダイニングF」でも食べられます。
※アジフライからヒレかつにグレードアップしていました。
小田原のご当地グルメオリジナル 小田原カレー!箱根山麓豚のヒレかつに小田原十郎梅を挟みました。季節の野菜と一緒に富士屋ホテルのカレーソースでお召し上がりいただきます。

2009年5月17日日曜日

十郎梅

 神奈川県の梅栽培は、小田原市、南足柄市、山北町などの県西部を中心に行われており、この2市1町で県全体の6割以上の生産が行われています。
品種は、大粒で梅酒、梅干しに用いる「白加賀(しらかが)」、やや小粒で梅干しに適する「十郎」、や「杉田」などが栽培されています。

梅干しに最適「十郎梅」
「十郎梅」は、小田原市の地域特産品種で、昭和35 年に小田原市梅研究会が県農業試験場(現在の農業技術センター)の在来種から選抜したものに「十郎」と名付けました。
命名の由来は、三大仇討ち話の一つ『曽我物語』の曽我十郎・五郎兄弟の名と、昭和30 年代、小田原の市長で、梅の生産振興に功労のあった鈴木十郎氏の名にちなんだものです。
「十郎」の開花期は、小田原地域で2月上旬~中旬で他の主要品種より早く、花びらが白いのが特徴です。
果実は果皮が薄く、日が当たると赤色になります。
平均果重は20 ~ 25g で、梅干し用として非常に優れています。
国内で生産される十郎梅の約半数が小田原市内で生産されています。

梅干しの作り方
<材料>
梅 1kg   塩 180g

<作り方>
① 梅を水洗いし、ザルにあける。
② 容器の底に塩を一振り、その上に梅を入れる。
③ 容器を揺すって、梅に塩をつける。
④ この作業を繰り返す
⑤ 梅を全部入れたら、残りの塩を上から振り、押しぶたをして重石を載、容器にふたをする。
⑥ 漬け込み後1~2日したら、容器をゆするように回して出てきた梅酢を梅にまぶす
⑦ 2~3日したら天地返しをし、容器の底に沈んだ塩を溶かす。
⑧ 塩が溶け梅酢が梅の上まであがったら重石を軽くします。
⑨ 3週間程度で梅漬けを終了し、天日に干します
  干し加減は干し始めからの重量が2~3割り減ったところが目安です。
⑩ 干しあがった梅干しは容器に詰め、水分が蒸散しないように密閉して保存します。
⑪ 干し上がったらすぐ食べられるが、3~5年保存、熟成させるとさらにおいしくなる。

曽我の梅林
関東三大梅林にも数えられる「曽我梅林」では、約35,000 本の梅が栽培されており、毎年2月には「梅まつり」が開催され、多くの観光客を集めています。

◇参考文献
農産物の上手な利用法」/農業技術センターホームページ